新学期を迎え、改めて幼児教育の大切さを実感しているところです(2018年4月26日)

 入園、進級から1ヶ月が過ぎようとしています。子ども達は、新しい生活に不安を感じながら生活する様子が伺えます。特に新入園児の皆さんは家庭での生活から一変して、保護者の皆さんから保育教諭の手へとお子様がバトンタッチされ、園が家庭の役割をお引き受けし、子ども達の集団生活の在り方を子ども達に伝えて行くことになりました。
 先生がお母さんの役割をし、お友達が様々な学びの相手となり今までの安心できる家庭という居場所から、集団の一員としての園という居場所へと変わり、ちょっぴり不自由さを感じながら、一つ一つ体験と学習を通して友達との関わり、生活の中の道徳等を学んでいます。

 園、そして先生が新入園児の皆さんにとって早く安心して過ごすことの出来る居場所になってほしいと願います。涙を流しながら園に登園している園児の保護者の皆さんも、お子さんと一緒で心の中では「なぜそんなに泣くのだろう」と思いながらもお子さんと一緒に、涙を流していることでしょう、もう少しの辛抱です。
 先生にお任せいただきたいと思います。必ず笑顔で登園する日がきます。それまで頑張りましょう。
私達職員も頑張ってまいります。

 4月、園では、対面式、園庭巡り、誕生会等、異年齢児との交流を通して園には沢山のお友達がいて小さい子もいれば、大きいお姉さんやお兄さんがいることを知り、一緒に遊ぶことで楽しさや優しさ我慢を学んでいます。そして、子ども達は園の様々な体験を通して心も体も成長していくことでしょう。

 哲学者ロバート・フルガムの「人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ」という本があります。その著書の中で「なんでもみんなで分け合うこと。ずるをしない事。人をぶたない事」等々人間として知っていなければならないことを幼稚園の砂場で学んだと説いています。
 砂場は子ども達の大好きな遊び場の一つで、ここには異年齢の子がいつも集っています。そして、自発的な様々な遊びが展開されています。「砂場」とロバートは言っていますが、人間、どう生きるか、どのようにふるまい、どんな気持ちで日々を送ればいいのか、本当に知っていなければならないことをロバートは全部残らず幼稚園で教わり、人生の知恵は大学院という山のてっぺんにあるのではなく幼稚園時代の砂場に詰まっていたと説きました。

 ドイツの教育学者フレーベルや哲学者ロバート等様々な学者は、幼児期の教育は人間の人格形成の基礎となると説いています。私たちの役割はとても重要な役目となりますのでしっかり受け止めていきたいと改めて新学期を迎え思うところであります。

                                              園 長  柴田幸子

じゃがいもを蒔き新学期の食材に備えました。

卒園生が新入園児を迎えるために、芝生の草取りをしてくれました。

対面式では、年長組さんが「どんな色が好き」の歌を新入園児のお友達にプレゼントしてくれました。